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日本医科大学 放射線科 | PET・SPECT・核医学 研究

臓器の機能を定量し、
病態を診る。

PET・SPECT は、代謝・血流・受容体という“機能”を画像にします。その機能画像を CT や MRI と組み合わせた研究を得意としています。脳神経・循環器・腫瘍——臓器ごとに、臨床・研究・教育へつなげます。院内にサイクロトロンとホットラボを持ち、新規薬剤開発に纏わる多くの研究を行っています。

業績: 核医学研究 論文 19本を見る →
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Facility / 核医学基盤

大学全体で、国内有数の核医学基盤。

3拠点の PET データを統合し、大規模なコホートを対象とした学術研究を行っています。院内にサイクロトロンとホットラボを兼ね備えることから、新薬の開発・治験を数多く実施しています。

5全身用 PET/CT(大学系全体)
4うち半導体(SiPM)PET
4SPECT(うち心臓用半導体 1台)
5,000PET 検査 / 年
3,000SPECT 検査 / 年
1院内サイクロトロン+ホットラボ
11核医学専門医・PET 認定医

分野間の融合研究を強みとしてきました。核医学単体の研究のみならず、核医学と CT、核医学と MRI といった組み合わせ研究を多数報告してきています。これらを、核医学専門医・PET 認定医 11人、第一種放射線取扱主任者(医師)を本院に3人、そして診療放射線技師とともに支えています。

拠点設備
健診医療センター
(千駄木・本院)
半導体 PET/CT 2台 + マンモ PET(PEM)1台
Siemens Biograph Vision 450 / Canon Cartesion Prime
サイクロトロン + ホットラボ
RI・アイソトープ室
(千駄木・本院)
SPECT 4台
SPECT/CT 2台・SPECT 1台・心臓用半導体 SPECT 1台
八重洲健診
ステーション
半導体 PET/CT 2台
2026年6月 開設
千葉北総病院PMT 型 PET/CT 1台
FDG-PET/CT・アミロイド PET(臨床)
放射線センター 公式サイト ↗

核医学のいちばんの面白さは、撮りたい画像のための薬を、自分たちの手でつくれることです。院内にサイクロトロンとホットラボがあるので、FDG はもちろん、半減期がたった10分で他施設には運べない 13N-アンモニア(心筋血流)も、ここでなら撮れます。研究用のタウ PET や DAT-PET は精神科の先生と一緒に院内で合成し、前立腺がんの PSMA セラノスティクスでは診断に使う 68Ga-PSMA を自前で用意しています。いま臨床で使われている抗アミロイド薬の治験に、開発の段階から画像評価の立場で参加してきました。買ってくるのが当たり前の薬を自分たちで用意できるのは、核医学が好きな人にはたまらない環境だと思います。

院内サイクロトロン(住友重機械工業 CYPRIS HM-18)
院内サイクロトロン(住友重機械工業 CYPRIS HM-18)|千駄木・本院。18F・11C・13N を院内で製造します。
半導体 PET/CT(Siemens Biograph Vision)千駄木・本院
半導体 PET/CT(Siemens Biograph Vision)|Siemens のフラグシップ機。最先端の半導体(SiPM)検出器を搭載し、公称 約 214ps の TOF 時間分解能で高感度・高画質な PET を実現。Siemens とは体動補正・再構成条件の共同研究も行っています。
半導体 PET/CT(Canon Cartesion Prime)千駄木・本院
半導体 PET/CT(Canon Cartesion Prime)|Canon のフラグシップ機。最先端の半導体(SiPM)検出器を搭載し、従来の PMT 型(約 450ps)を大きく上回る公称 TOF 時間分解能 280ps 未満で、高感度・高画質な撮像を実現します。
SPECT/CT 一体機
SPECT/CT|千駄木・本院 RI・アイソトープ室。脳血流・心筋・DAT を撮ります。
半導体 PET/CT(Canon Cartesion Prime)八重洲
半導体 PET/CT(Canon Cartesion Prime)|八重洲健診ステーション。都心の新拠点の最新機です。
PMT型 PET/CT(GE Discovery)千葉北総病院
PMT 型 PET/CT(GE)|千葉北総病院。地域中核病院として、腫瘍 PET からアミロイド PET まで、多様な需要に応える撮像を行います。
核医学内用療法の専用病室
核医学内用療法の専用病室|放射線管理区域内の専用病室で、2026年2月から プルビクト(Lu-177) による前立腺癌の内用療法を実施しています。

New Facility / 2026年6月 開設

八重洲健診ステーション

東京駅ヤエチカ18番出口から徒歩1分(八重洲北口から徒歩3分・地下直結)の TOFROM YAESU TOWER に、半導体 PET/CT 2台を備えた新しい健診拠点。脳ドック・アルツハイマー病チェックの入口として、健常・検診コホートを支えます。

公式サイト yaesu.nms.ac.jp ↗
八重洲健診ステーション 外観(TOFROM YAESU TOWER)
TOFROM YAESU TOWER(東京駅八重洲)

For Graduate Students / 大学院で、あなたがやること

機能画像を、定量する

「光っている/いない」の主観を、正確な数値に。吸収補正・被ばく低減・臨床比較、そして薬を作る基盤まで——核医学の“定量”を突き詰めます。

Organ-based / 臓器別に診る

核医学を軸に、一つの臓器を、あらゆる装置で。

認知症の抗アミロイド抗体薬の適応判断、心臓の虚血評価、がんの病期診断——核医学は、日常診療の判断に直結しています。臨床科から来るのは「PET の相談」ではなく「この患者さんの相談」。核医学を中心に、SPECT・PET・MRI・CT を臓器ごとに束ね、その日常診療から研究の問いが生まれます。

Neuro

脳神経

認知症・パーキンソン病
脳神経内科・精神科と

SPECT
脳血流 SPECT

統計解析(eZIS)でアルツハイマー病の鑑別・進行予測。CT 減弱補正の研究も。

PET
アミロイド・タウ・DAT

アミロイド PET、タウ PET(18F-PM-PBB3)、DAT-PET(18F-FE-PE2I)。院内で合成し、精神科との共同研究で使っています。

MRI
VSRAD / SBM

灰白質体積・皮質厚の定量。同じ人でアミロイドと脳の形を結びます。

臨床の最前線
抗 Aβ 抗体薬

投与前の適応判断(アミロイド PET+MRI+脳血流 SPECT)と、投与後の ARIA 監視。アミロイド PET は年間 150 件以上認知症先端治療センターとは月1回の多職種合同カンファレンス(ACC)で、読影結果の報告・疑義照会・ARIA 読影を行います。

Cardio

循環器

心筋血流・虚血・炎症
循環器内科と

SPECT
心臓用半導体 SPECT

虚血の重症度評価、心筋血流量の定量解析。心サルコイドーシスの病勢評価。

PET
13N-アンモニア

心筋血流を定量する PET。半減期10分——院内サイクロトロンがあって初めて成立します。

MRI
4D Flow MRI

血流を三次元で。姉妹研究として展開 ↗

Onco

腫瘍

診断から、治療まで
各診療科と

PET
FDG-PET / PSMA-PET

病期診断・治療効果判定・再発。前立腺癌の PSMA-PET も導入しています。

PET / MR
頭頸部・原発不明

PET/MR が PET/CT を上回る領域を、臨床研究で示してきました。

臨床の最前線
キャンサーボード

多職種のがん症例検討会で、病期診断・治療効果判定を放射線科が担います。がん診療の意思決定に、画像から加わります。

治療
核医学内用療法

専用病室を備え、診断と治療を、同じ標的で。前立腺癌は 68Ga-PSMA-PET で評価し プルビクト(177Lu-PSMA-617) で治療、NET は 111In-ペンテトレオチド(ソマトスタチン受容体シンチ)で評価し ルタテラ(177Lu-DOTATATE) で治療。診断から治療まで、同じ標的で一貫して関わります。

Featured / 代表研究 — DAT の定量

SPECT・PET・MRI を、一本の解析で。

パーキンソン病の DAT-SPECT を、MRI のマルチアトラスで線条体(尾状核・被殻)に分けて定量し、DAT-PET を基準に検証した研究です。核医学の問いを、MRI を合わせて解く——この教室の型そのものを、一本の論文で示しました(曽原 筆頭)。

DAT-SPECT・DAT-PET・T1-MRI を統合する解析ワークフロー
SPECT・PET・T1強調 MRI をそろえ、脳を領域分割して線条体を定量(健常 n=8 の解析基盤)。
同一被験者の DAT-PET と DAT-SPECT の実画像
同一被験者の DAT-PET(左)と DAT-SPECT(右)。線条体の集積を MRI に重ねて対比。
Sohara K, et al. Frontiers in Medicine. 2021(CC BY) — 論文 ↗

Clinical Applications / 論文になった仕事

脳から、全身まで。

吸収補正・認知症・パーキンソン病・頭頸部がん・被ばく低減——カードから対応論文へ。

Legacy / 定量の土壌

画像を、数字で診る土壌。

標準ソフトの開発に携わった医師から、方法論と解析の実際を学べます。日本の認知症画像診断を支えてきた解析の系譜が、この教室に息づいています。

ソフトこの教室との縁典拠
eZIS脳血流 SPECT の統計解析
松田・水村先生 考案(当科 在籍時)
Mizumura S. Radiat Med. 2006
SEE / SEE-JET領域別の定量・脳虚血
水村先生・当科 在籍時
Mizumura S. Ann Nucl Med. 2003; 2004
VSRADMRI・VBM で早期 AD
松田先生 総監修/水村先生 副総監修(適正使用 GL)
Matsuda H, Mizumura S, et al. AJNR. 2012

その方法論が、いまも動いています。

eZIS は、松田博史先生と 水村直先生(当科 OB)が考案した、脳血流 SPECT の統計解析です。日本の認知症診療で広く使われる VSRAD は、松田先生の総監修で開発されました。水村先生は、改良版(SPM8+DARTEL)の早期アルツハイマー病検出を確立し(AJNR 2012・第2著者)、エーザイの適正使用ガイドラインでは副総監修を務めています。その松田先生が、現在この健診医療センターに在籍しています。

解析パイプラインも、正常データベースも、二重独立読影の作法も——画像を数字で診る文化が、この教室に受け継がれています。脳 MRI・脳血流 SPECT を統合して読む、読影歴 10〜30 年の放射線科医チームが、精神科・認知症先端治療センターと協働しています。

画像を、数字で診る。その土壌が、ここにあります。

In Progress / 進行中の研究テーマ

いま、書いている途中のもの。

下のテーマは、まだ論文になっていません。大学院で入るなら、ここです。

投稿中

アミロイド PET を、共通の物差しに

装置もメーカーも違うアミロイド PET の値を、Centiloid という共通スケールで比較できるように。異機種が揃う環境が、そのまま研究資源になります。

投稿中

待ち時間を、短くできるか

注射から撮影までの待ち時間を短くしても、同じ判定・同じ定量値が得られるか。患者さんの拘束時間に直結するテーマです。

投稿中

脳の形と、アミロイド

脳の萎縮と認知機能の関係が、アミロイド PET の陽性・陰性で変わるのか。PET と MRI を同じ人で撮れる強みを使います。

準備中

時間軸で視る・早期相で血流も

アミロイド PET を動態で。注射直後の早期相は脳血流の分布と似ます。1回の検査でアミロイドと血流の両方を視られる可能性を追います。

準備中

薬の副作用を、視る

抗アミロイド抗体薬の副作用 ARIA(アミロイド関連画像異常)の画像研究。早期検出と治療中の安全性評価を、画像診断の立場から支えます。

Representative Data — 60分 vs 90分

同じ患者さんを、2台の半導体 PET で。

メーカーの違う 2台の半導体 PET/CT で、同一被験者を 60分像・90分像で撮影した代表例です(Aβ 陰性/陽性)。撮影のタイミングを変えても、同じ判定になるか——それを確かめています。

同一被験者の 60分・90分アミロイドPET(機種1)
Aβ−/Aβ+ × 60分/90分(半導体 PET/CT・Siemens Biograph Vision)。
同一被験者の 60分・90分アミロイドPET(機種2)
Aβ−/Aβ+ × 60分/90分(半導体 PET/CT・Canon Cartesion Prime)。

Awards & Books / 受賞・著書

学術成果の評価と還元

PET/MR・核医学の研究成果は学会賞に評価され、英文教科書(Springer)の執筆にもつながっています。

SNMMI Second Place Award 米国核医学会・2015 EANM Highlight Lecture 欧州核医学会・頭頸部 日本核医学会 Returnee Award PET/MR 日本医学放射線学会 金・銀・銅メダル IAEA 感謝状 PET 放射線治療

機能を定量的に評価し、病態を診る仲間へ。

脳神経・循環器・腫瘍。核医学を軸に、装置をまたいで一つの臓器を追い続ける——その続きを、あなたが書きます。まだ誰も手をつけていないテーマが、残っています。

論文ギャラリー(19本)を見る →
日本医科大学 放射線科 | PET・SPECT・核医学 研究 | 一部の研究はスイス・チューリッヒ大学病院との共同研究です。
図は出典を明記のうえ、オープンアクセス(CC BY)論文または著者許諾に基づき掲載。